ねこが3匹になったらどうだ? 「3匹のねこのおしえ」/ねこむかしばなし(9)

ねこむかしばなし 9話

もしも、誰もが知っているあのお話にねこが登場したら…?

桃太郎、シンデレラ、一休さんなど、誰もが知っているような有名な昔話や童話にねこが参戦!? 昔話にかわいらしさ、ふてぶてしさ、愛くるしさを兼ね備えたねこたちが加わることで、物語は新たな展開に!

童話×ねこの癒やし系ねこまんが『ねこむかしばなし』から、思わずニコニコしてしまうお話を21回連載でお送りします。今回は第9回です。

※本作品はぱんだにあ著の書籍『ねこむかしばなし』から一部抜粋・編集した無料試し読み連載です

◆3匹のねこの教え

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◆元となったむかしばなし

三本の矢の教え 日本の戦国時代に毛利元就という武将がいました。 自身の命が長くないことを悟った元就は3人の息子を呼びました。そして3人の前で3本の矢を1本ずつ折ります。「1本では簡単に折れてしまうが…」と言ったあと、3本の矢を束ねて折ろうとするのですが矢はまったく折れません。「このように3本束ねればまったく折ることができない。この矢と同じようにそなたらもバラバラではなく、力をあわせて困難を乗り切りなさい」と伝えたのです。 結束することの大切さを改めて学んだ3人は固い絆で結ばれたのでした。

◆敵にねこを送る

◆元となったむかしばなし

敵に塩を送る 日本の戦国時代のころ、武田信玄と上杉謙信という武将がいました。 2人は何度も争うライバル関係です。ある日、信玄率いる武田軍はほかの国から攻められた挙げ句、塩の供給をストップされてしまいました。生活の必需品である塩の供給が止まることで、塩の値段が高くなり武田軍は財政難の危機に瀕します。するとその噂を聞いた上杉軍から大量の塩が送られてきました。 たとえライバル関係であったとしても、困っていたなら助けるという上杉謙信の義理人情に感動した信玄は、お返しに塩留めの太刀を送りました

◆四面楚歌のねこ

◆元となったむかしばなし

四面楚歌 むかし中国の楚という国に項羽という将軍がいました。 項羽はライバルである漢の劉邦とどちらが天下統一できるか競っていたのですが、徐々に旗色が悪くなってきます。いよいよ項羽軍は劉邦軍に追い込まれ、四方を囲まれます。四方からの攻撃に備えていた項羽軍でしたが、ふと耳をすますと祖国である楚の歌が聞こえます。 すると、故郷を懐かしみ、戦意を喪失した項羽軍の兵士が続々と逃げ出していきました。その光景を見て、完全に負けを悟った項羽は妻の虞美人に「汝を如何せん(あなたをどうにかしてあげたいが、どうすることもできない)」といった詩を贈ります。 その後、虞美人は消息を絶ち、項羽は命が消えるまで漢軍と最後まで戦い続けました。

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